金利とともに見逃せないのが株式市場です。
為替市場で特に材料となるニュースや経済市場の発表がないのに市場が動いている時、往々にして株式市場に答えがあります。
例えば、為替市場に特段の材料はないが米国株式市場でダウ平均が史上最高値を更新するなど非常に好調な場合、米国株の上昇が日経平均先物の上昇を誘い、さらに為替市場へと波及し、最高値を更新などといった場合があるのです。
米国株式の動向を注視しておく事で市場参加者の心理を推し量る事が出来ます。
米国株が上昇していれば世界中の投資家は積極的にリスクを取りにいく。
株や原油、それに高金利の通貨や新興国通貨といった、いわゆるリスクアセットが買われやすくなるリスクオンの状態。
一方、米国株が不調だとリスクオフとなり、投資家は弱気になりリスクオンで買われやすかったリスクアセットは売られやすくなり、安全性の高いドイツ国債や米国債、それに日本国債などが買われやすくなる。
『リスクオン/リスクオフ』という単語は相場の解説に便利な為に使われる事が多いですが、リスクオンで買われる通貨とリスクオフで買われる通貨は状況によって変わってくる為、あまり『リスクオン/リスクオフの公式』にこだわりすぎない方がいいでしょう。
とはいえ、ドル円を買っては売り、買っては売りを繰り返す、いわゆるロング回転させた短期取引なら米国株が堅調なリスクオンの日の方が効率はいいし、逆に米国株が不調な日はショートに切り替えたり、米国株式市場の動きを見てその日のムードを知っておく事に損はないです。