ファンダメンタルズ分析は市場のトレンドの変化や節目、方向性を掴むのに非常に有効と同時に直接的に取引のチャンスを教えてくれる事もあります。
ファンダメンタルズに従ってトレードする際、念頭に置くべきはバイ・ザ・ルーモア/セル・ザ・ファクト(噂で買って、事実で売る)という事であり、特に意識すべきはセル・ザ・ファクトとなります。
ファンダメンタルズの素材となるのは、国際会議や中央銀行の政策金利発表、あるいは、国政選挙、経済指標..etc でありますが、こうしたイベントに対して為替市場はイベントの結果に対する推測を織り込んで先に先にと動いていきます。
期待は為替市場の大きな原動力の1つ
イベントの結果がどうなるのかを正確に当てる事はできませんが市場がどの程度期待しているのかは値動きから推測できます。
また、初心者の方はイベントで期待通りに良い結果が出た時に上昇すると考えてしまいがちですが、ほとんどの相場は結果を織り込んで動いています。
その為、特段の材料がないのに上昇していたり、あるいは底堅い動きが見られたら「次のイベントが好結果になる事を織り込んで買われているのでは?」と考える事が出来ます。
結果が相場にどの程度まで織り込まれているのかを教えてくれるのが値動きやテクニカル分析であり、実際にどのような結果になるかを推測する材料を与えてくれるのがファンダメンタルズ分析となります。
そして、期待で動いていた相場は実際に結果が出るとまた別の反応を起こします。
結果が「期待以上」であれば買われ、「期待以下」になれば売られるのは想像しやすいですが、「期待並み」の結果だっと場合も売られやすくなるのです。
期待並みの結果は既に市場に織り込まれている為、それ以上に買われる要因にはならず、むしろ「ここで利益確定しておこう」と利益確定売りが進み、反落の材料となりやすいです。
事前の期待が高いほど、セル・ザ・ファクトの動きも強くなります。
ちなみに、こうしたセル・ザ・ファクトによる急落後はすぐに戻す事が多く、格好の押し目買いの機会を与えてくれる事も多いです。
セル・ザ・ファクトの動きを頭に入れておくと、いつが押し目買いや戻り売りのチャンスなのかを測れるようになりますが、もちろんセル・ザ・ファクトによる短期的な上げ下げを狙う戦略もアリです。
セル・ザ・ファクトは政策金利の発表で起こりやすいですが、それ以外のイベント、雇用統計などでもよく起こります。
これがバイ・ザ・ルーモア/セル・ザ・ファクト(噂で買って、事実で売る)トレードですが、これを知っておくとファンダメンタルズの情報を取引に直接的に役立てられる様になるでしょう。