編集明日

2023年1月16日

自分のトレードルールを忘れさせ、無分別のトレードに走らせる主な感情には恐怖と貪欲の2つがあります、

恐怖は損失の発生やその切迫に直面した時に生じる感情です。

トレードでは思惑通りの展開にならず、損切りの領域の前に迫る事態が頻繁に起きます。

未熟なトレーダーはそのまま決済するという適切な行動がとれず、損切りを無視して相場の反転に賭けたり、もっとまずい事に反転を信じ込んでできるだけ早く損を取り戻そうとナンピンしたりしてしまう傾向にあります。

たしかにこのやり方で成功する事もありますが、長期的なトレード戦略としては有効ではない上、甚大な損失に繋がりかねません。

一方の貪欲も同じくらい危険な感情です。

貪欲の例は、いくぶん自信過剰になって目いっぱい稼ごうとしたトレーダーに見られます。

また私も貪欲に動かされた経験があります。

まだ駆け出しトレード歴が1年目に完璧なトレードのシナリオを見つけたと思い込んで過大なポジションを背負い込みましました。

確か50万円の口座に対して合計50ロットを分割で打ち込みましました。

これは初心者がとるべきリスクトロットの配分比率からして身の丈を超えています。

このトレードはエントリーから数時間であっという間に含み益が100万円を超えてきましました。

確かクロス円が全体的に大きな下落相場でこれは千載一遇のチャンスだと勝手に思い込み、安値が更新されるたびに淡々と売り増しをし続けていきましました。

そんな渦中に少し大き目の反発に見舞われてしまい損失が限度以上に膨らみ始めると貪欲は恐怖に変わり、大きなロスカットを冷や汗をかきながら手動で行った記憶があります。

その日の晩にチャートを見れば長期的な見通しは正しかったものの、貪欲に利益を追求した所すっかり理性を失ってしまい逆に損失を出してしまった典型的な失敗事例です。

この貪欲と自信過剰は手を携えてやってきます。

トレーダーは少しでも勝利すると相場やトレードルールよりも自分が賢いと思い込んでそれらを無視し、自分が無敵だと勘違いしてポジションを増やし、激しいトレードに手出してしまいます。

しかし、そんな時足元の相場はいつまでも続がずやがて終わりを迎えた時は損失がとてつもなく膨れ上ってしまいます。

これらの感情の罠を避ける良い方法は適度に相場を休んで、「トレードルールを守っているか」と自問自答する事です。

守っていないのに自分に嘘をつく事も多いでしょうが出来るだけ自分を律するように努力すべきです。

しかし、自分の性格を十分理解し、それに合ったトレードルールを構築しない限り、長期的に利益を上げる事はできません。

トレード中にストレスを感じているのならば自分に合うトレードルールを見出せていないか、あるいは、あなたが自分自身を理解できていないかのどちらかだと考えております。

自分のトレードルールには楽に従える事が重要であり、エントリーする時も決済する時も確信がなかったり、心配だったりする事がほとんど、あるいは、まったくないようにしておきましょう。